バイクの降車時も油断してはいけない

バイクは事故の多い乗り物なので、常に油断せず安全運転を心がけるというのは、ライダーであれば誰でも意識していることです。
しかし、運転中はそういう意識を持っているものの、意外と降車する時には気持ちが緩んでしまうことがあります。
実はバイクは降車時も危険が潜んでいますので、注意をおろそかにすべきではありません。

まず、停車して降りるタイミングで後続車から引っかけられて事故に遭うリスクがあります。
特に道路脇にバイクを停める時や、駐車場の端に停車する時などはこうした事故が起こりやすくなります。
後ろから車やバイクが来ていないかをしっかりと確かめた上で、バイクを停めて降りるべきなのです。

また、うっかりとギアを入れたままにして降車してしまい、ブレーキを離した瞬間に車体が走り出すというミスも起こりえます。
降りる時にギアペダルを誤って触り、ギアが入ってしまうということもありますので、丁寧に操作する必要があるわけです。
さらには、バイクから降りた瞬間にバイクのバランスが崩れて倒れてしまうというアクシデントも起こるものです。
ハンドルが急に動くとか、スタンドが不安定だったという理由がアクシデントを引き起こします。

安全な降車の方法をしっかりとマスター

こうしたトラブルを起こさないように、バイクからの降車時には安全を意識することが大事です。
その方法としては、まずリアとフロントの両方のブレーキを使って完全に停止します。
左足を地面に着けて、右足はリアブレーキをかけた状態をキープし、その後リアブレーキを離して右足を地面に着けます。
同じタイミングで、左足はギアペダルに戻します。

そのまま左足を使ってギアをニュートラルに入れますが、その際にニュートラルを通り越して1速に入っていないかギア表示を見て確認しましょう。
その後、キーを回すかボタンを押してエンジンを停めます。
そして降車する前に脇と後ろを見て、後続車や通行人などがいないかを目視しますが、この際にはブレーキレバーを握ったままの方が安心です。

フロントのブレーキレバーを握ったままの状態でバイクの左から降り、左足がしっかりと地面に着いていて体重を支えられることを確認しましょう。
そして、右足を使ってサイドスタンドを出してバイクを支えます。
バイクが倒れ過ぎているとスタンドが最後までしっかりと伸びない状態となってしまい、手を離すとバイクの転倒につながりますので、しっかりとスタンドが出ているかを足で押すなどしてチェックした方が良いです。
最後にハンドルを左いっぱいに切ってブレーキレバーを戻し、その状態でバイクがグラグラしないかを確かめてから手を離しましょう。